第6章 羊の王
空は雲一つない青空だった。
太宰が先頭、その次に、中也の順に歩いていた。
「おい。」
太宰「、、、、。」
「なぁ、おい、、、」
太宰「、、、、、。」
「おい!いい加減何処に行くのかくらい教えやがれ」
太宰「いやぁーー、いい天気だなぁー、いい天気すぎて妖精さんの声が聞こえるなー、ねぇーー?」
「妖精じゃねぇーよ!」
太宰「ああ、君いたの。小さいから気付かなかった。」
「気付かねぇうちに殺してやろうか手前。つか、俺よりも小せぇ奴がいんだろうが!」
太宰「悪いけど、話しかけないでくれる?ちょっと呼吸で忙しいから。」
「首引っこ抜くぞ、自殺願望。何処に向かってるか答えろつってんだよ!」
太宰「判った、答えるから近くに寄らないでくれる?連れ立って歩いていると思われたくない。」
「はっ、心配すんな。俺も思われたくねぇから。」
太宰「うふふ、気が合うねぇ。そんな君が大好きだよ」
ぐっと中也に顔を近づける太宰に中也は、、、、
「うわ、、、やめろ!気色悪くて死ぬ、、、」
太宰「僕もだ。」
「気色悪いこと云ってねぇで、さっさと教えろよ!」
中也は太宰に向かって蹴りを入れるも、さらっと交わす太宰はため息混じりに口を開いた。
太宰「調査に行くんだよ。」