第6章 羊の王
太宰「羊の領土を侵した者必ず凄まじい反撃を食らう。そうか、、、君があの"羊の王"、重力使いの中原中也か。」
「俺は王じゃねぇ!ただ手札を持っているだけだ」
太宰「成程、自信過剰で調子に乗っている子供か。僕の一番嫌いなタイプだ」
「俺だって、お前みたいな他人を小莫迦にしたクズが世界一嫌いなんだよ」
広津「そこまでだ。」
「あ?」
広津「投降せよ、小僧」
「いくらすごんでも怖くねぇよ、じいさん。俺様を誰だと思ってる」
広津「羊の王様かな?」
「違ぇよ、タコ。手札を持ってるっつったろ」
広津「"力"という手札か?」
「あんた異能力者か」
太宰「広津さん、此奴は触れた対象の重力を操る」
広津「承知した」
広津の言葉が合図となり、中也と広津は同時に相手に攻撃を仕掛けた。
両者互角、、、かに見えたが、、、
「流石はポートマフィア、、、と云いてぇところだが、そんなもんかい!」
中也の素早い動きに広津は対抗するものの、呆気なく中也に押さえつけられたのだが、、、
広津「ッ、、、捕まえたぞ。」
「あんたの異能は効かねぇよ。」
太宰「どうかな?」
「ん?」
背後から現れた太宰は中也に触れた。
太宰「これで重力は君の手から離れた」
「ぁあ?」
太宰「僕の異能無効化能力でね、、、?」
その瞬間、中也の異能力が失われたのであった。
広津「さぁ、小僧。後悔の時間だ、、、」
「チッ、、、、」
後ろへと吹き飛ばされる太宰と中也。
太宰「うっ!」
一瞬の出来事に広津は何が起こったのか理解できなかった。
広津「ん?」
太宰「やられたよ、広津さんが異能力を放つ前に蹴り飛ばされて手を離してしまった。彼奴は自分の異能力で態と後方に飛んだんだ。ダメージはない。」
「面倒くせぇから手前は後だ。いくぞ、じいさん。」
太宰「広津さん!」
中也のスピードと力に広津は手も足も出ない状態だった。
広津「ッく、、、うっ!」
「トドメだ、じいさん」