第17章 愛しい君
突然現れた。
そして気が付けば俺の胸の中にいるのだ。
久々に感じる彼女の温もりに様々な想いが込み上げた。
込み上がってくる感情をぐっと抑え込みの言葉に耳を傾けた。
俺以外の記憶が戻ったこと。
俺のことは敵という記憶しかないこと。
俺のことを考える度胸が苦しくなることを、、、、
俺のことを思い出せないのは恐らく佐々木のせいだろう。
彼奴がに俺が敵だと思い込ませたのだ。
洗脳されていても俺のことを想ってくれていたことが嬉しくて堪らない。
が何かを云おうとした。
なんとなく判る、、、俺も同じ気持ちだから。
気付けばに接吻していた。
そして俺はもう一度に告白をした。
は涙を流し乍ら何度も頷いた。
思い出はこれからいっぱい増やせばいいのだ。
記憶が戻らなくてもはなのだから。
「、、、"愛してる"」
突然は瞳を見開き、固まった。
心配になり、声をかけると彼女はゆっくり口を開いたのだ。
『ッ!、、、、中也、、、』
「おい、大丈夫かっ、、、ッ!今手前俺のこと呼び捨てで、、、まさか、、、」