第17章 愛しい君
「糞ッ、、、異能力が使えねぇのは不便だな、、、」
まんまと名探偵の策略にひっかかり、推理小説の中へ閉じ込められちまった。
千人いるなかの半分は殺人鬼、その中から犯人を見つけなければ外に出られないのだ。
推理を諦めた俺は全員をぶっ飛ばし、自供させることにしたものの異能力が使えないこの世界ではかなり時間がかかるのだ。
着実に自供はさせていっているものの、先は長い、、、、
深い溜息を吐き、その場に寝転んだ。
「、、、、、」
病院へ突入する前に太宰が何者かに撃たれたとの報告が入っていた。
そしてが行方不明とも、、、、
名探偵からはのことは心配するなとは云われている。
つまりは無事だということだ。
安心はした。
然し気にはなる。
二度と逢わないと決めたが、のことが心配で堪らなかった。
「ッ、、、情けねぇな、、、」
-----中也さんっ!!
「っ!、、、な訳ねぇか、、、(中也さんっ!何処にいるの、、、)ッ!」
ついにの幻聴まで聞こえ始めたと思っていたがすぐに違うと気付いた。
俺の足は勝手に動き出した。
彼女の、、、の声がする方向へと、、、、