第14章 一年の最後と始まり
『お待たせ』
「ンな急がなくても善かったぜ」
参拝しに行っていたを待っていた。
戻ってきた彼女の息は少し上がっていた。
急かしてしまったのだろう。
『だって、中也と早く一緒に回りたくって』
「なっ////」
あまりに可愛いことを云うに胸が高なり、身体の一部に熱が溜まった。
そう、昨日は糞太宰のせいでお預けを食らっていたからだ。
正直なところすぐにでも家に連れて帰ってを抱きてぇとこだが、グッと堪えた。
「よしっ、行くか。なにしてぇ?」
『えっと、、、』
はいちご飴が食べたいと云った。
先ほどは鏡花にいちご飴を買っていたが、自分の分は買っていなかったことを思い出したのだ。
何故さっき一緒に買わなかったのかと訊ねると、は俺と一緒に食べるいちご飴が美味しいからと答えたのだ。
の言葉に再び熱を取り戻す身体、必死に冷静になれと抑え込みなんとか普通を装う俺。
そんな俺に違和感を感じたはどうかしたのかと首を傾げる彼女に俺は、、、、
「なんでもねぇ!!いちご飴買いにいくか!!」
なんとか平然を装い、の手を引きいちご飴を買いに向かった。