第11章 約束
??「まもなく目標地点上空です。」
「お前、あん時の嬢か?」
辻村「辻村です。本当に行く気ですか?」
「ああ。」
辻村「無理ですよ!異能者とて人間です。あれは人知を超えたバケモノ。過信して戦えば、、、死にますよ。いいんですか!?彼女を残して、、、、」
辻村の言葉での顔が頭によぎった。
の笑った顔、泣いた顔、怒った顔、可愛い寝顔、甘い顔、彼女の色んな表情がよぎった。
「そういうのはな、ビビって帰っていい理由にゃなんねぇんだよ。それに愛した女を残してなんか逝かねぇよ」
そう、俺は死にに行くんじゃない。
を守り、そして彼女と生きる未来の為に戦いに行くんだ。
辻村「?」
「ビビッて帰っていい時はどんな時か判るか?」
辻村「、、、、判りません。」
「ねぇよ、そんな時ぁ、、、、」
-----、待っててくれよ。
中也は汚濁を発動し見事、龍化した澁澤(特異点)を撃破し太宰を救い出すことに成功したのであった。
太宰が復活したことにより、汚濁と龍は無効化された。
『ッ中也!!兄さん!!』
太宰「やぁ、。怪我などはしてないね?」
『うん。』
太宰「ッ!ふふ、心配してくれたのかい?嬉しいねぇ。」
は堪らず太宰の胸に飛び込んだ。
安吾から死んだと聞かされた時はショックが大きかった。
にとって太宰はたった一人の家族なのだから。
の行動に太宰は一瞬驚いたが、を抱きしめ返した。
彼女を安心させるように、頭を撫でてやる。
『善かった、、、』
太宰「今の私の夢は美女との心中だからねぇ」
『そうだったね。』
は太宰が無事であることを確認すると太宰の腕の中から抜け出し、太宰の足元で倒れている中也の身体を抱き寄せた。
太宰「中也狡い!もう少しと熱い抱擁したかったのにー、、、、さてと私は着替えてくるよ。」
『うん。』
眠っている中也を愛おしそうに見つめるに太宰は小さな溜息をつき、その場を後にした。