第2章 武装探偵社
「無理矢理連れ戻したところでまた消えちまうかもしんねぇしな。それに俺は手前に逢えればそれでいい。」
本心だった。
本当は帰ってきて欲しい。
そーすりゃ、あの頃のようにずっと一緒にいられるから。
だが、は自分の意思で抜け出したのも事実。
また姿を消されてしまう方が、辛い。
やっと逢えたのだ。
もうを手離したくねぇ、、、。
『うん、、、私も中也に逢いたい、、、。』
再び瞳から大粒の涙を流す。
20歳になったは俺の予想を遥かに超え、美しく成長していた。
それに、、、
「ふっ、、、四年の間に泣き虫になったな。」
『もう、笑わないでよ。年をとったってことよ。』
昔は涙なんて流さなかった、感情を出さない彼女が四年のうちにこんなにも変わっていたなんて、、、。
嬉しい反面、少し悔しかった。
涙を指で拭ってやる。
「悪かったよ、でもそっちの方が好きだぜ?」
『へっ?///』
途端に顔を真っ赤に染めるが可愛かった。
もっと見たい、、、、。
そんな欲が出てしまった。
彼女の頬に手を添え、ぐっと顔を近づけた。
「あん時も可愛かったが、今のように涙を流して、頬を真っ赤にする手前を苛めるのも悪くねぇ、、、。」
『中也の莫迦、、、!』
「いって!!」
俺の頭を容赦なくポカっと殴る。
調子に乗りすぎたようだ、、、、。
「悪かった、少し調子に乗りすぎた。」
『、、、、、くれたら許してあげる。』
「ん?」
『いちご飴食べに連れて行ってくれたら許してあげる。』
顔を赤く染め乍ら、はそう云った。
つまりデェトのお誘いだ。
「ああ、連れて行ってやる。手前が行きてぇとこ何処でも連れて行ってやる。だからもう勝手にいなくなるな、。」
『中也、、、、。うん、もう勝手にいなくならない。』