第9章 旅にはハプニングがつきもの
「ぅう、、、ひっく、、」
『大丈夫?中也?』
「俺は酔ってなんかねぇぞ〜、ひっく」
『はいはい。』
立原や梶井にお酒をしこたま呑まされた中也は案の定酔い潰れ、に肩を抱かれながら部屋へと戻っていた。
『よいしょっ、、、はい、中也お水飲める?』
「水〜?ひっく、、、、」
部屋に戻り、中也をベッドに座らせ水を入れたコップを渡すに中也はなにやら思い浮かんだ様子で言葉を続けた。
「なぁ、、、手前が飲ませてくれよ、、、勿論口移しでな」
『ッ/////』
さっきまでベロベロだった筈の中也は嘘のように今は色っぽく、そして妖艶な笑みを浮かべていた。
そんな中也には酔ってるんじゃないのかと訊くも、、、
「手前とこうやって二人きりで過ごせるってのに酒なんかに潰れる訳にはいかねぇだろ、多少は呑んだが極力呑まねぇようにしてたんだ」
『えっ?じゃあさっきのって、、、、』
「演技に決まってんだろォ?さっさと抜け出したかったんだ。早く手前と二人きりになりたくってよ」
『ッ!////』
中也の言葉には赤面した。
こんなにどストレートに言葉を伝えてくれるのは中也くらいだからだ。
実はも心の底では中也と二人きりになりたいと思っていたのも本心、でも仲間達と楽しそうに呑んでいた中也を眺めているのも楽しかった。
"あの事件"で仲間を失い、苦しんでいた中也をは知っているから、、、、
あの頃のように仲間と楽しく過ごせているのだと知り安心したのだ。
「なぁ、、、水、、、飲ませてくれよ。」