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芝生#1【イケメン戦国】短編寄せ集め(裏有り)

第3章 一人の男と一人の女(顕如)


「あなたを愛しています!」


顕如は何も答えなかった。

「嘘だと疑いますか?間諜だとまだ疑いますか?」

は顕如の胸を叩きながら咽び泣いた。

喉には自分がつけた傷から垂れていた血が乾いてきている。
この子はどうしてこんなに強いのか?
何故飛び込んでくるのか?不思議でしょうがなかった。

少し間がありようやく顕如が口を開いた。

「お前が私を人にしてくれるのだな。神も仏もないと諦めかけていたが、が私を導く光になってくれるんだな」


顕如の目には涙が浮かんでいた。

微かに震える手を取り強く言った。

「死なないで!死のうなんて考えないで!お願いだから一緒に生きて。安土で文を書いてきた!私はもう信長様の所には帰らない」


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