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芝生#1【イケメン戦国】短編寄せ集め(裏有り)

第2章 私の居場所(家康)


「お帰りなさい光秀さん」

「ただいま…、部屋においで。」

「はい」

光秀の部屋の中の様子が気になる家康。

部屋の前を無意味に家康は通りかかるわけにもいかず、光秀の部屋でが何を話しているのか気になった。

二人が恋仲だとは思わないが、光秀が、の気持ちに気付いていないわけはないと思っていた。

そのまま自室に戻れずにいるとが、光秀の部屋を泣きながら出てきた。

(えっ?。)

バレないようにやり過ごしその後の部屋に何食わぬ顔で行った。

「?入るよ?」

「あ、家康!?どうしたの」

は泣いていなかったが目が腫れていた。

「?泣いたの?何かあった?」

「あは、目にゴミが入ってさ、さっき流して来たの」

は分かりやすい。

気を遣わせないようにとおもったのだろうだが、は嘘が下手だ。

「光秀さんとこ行ってたんじゃないの?」

見ていたとは言わずに推測したかのように告げた。

「うん・・・そう。」


「何かあったの?」

「何もないよ」

目をそらすの両方のほっぺをやさしくつまんでひいた。

(ぷっ、大福みたい。)

「ひへひゃすぅ、なにしゅふのぉ~」
(家康何するの?)

「ごめ…可愛くてつい」

可愛いという言葉に反応したのか、少し照れたが家康をジッと見ながら言った。

「そーゆー揶揄ったり、触ったりするのは好きな女の子にした方がいいよ」

から、らしからぬ発言が出て家康はハッとした。

家康の笑っていた目が急に真面目になり、はドキッとした。

「・・・。だからしてるんだけど?」

は目をまん丸にして、「え、…。」と驚いた様子で、顔を赤くし、ぽかんとしている。

「それ反則だから」

の様子に家康は思わず、を抱き締めた。


「何してんのって、家康…?」


言葉は抵抗しているように聞こえるが、それに相反して全く体は抵抗はしてこない。

の鼓動がどんどん早くなる。



「なんで泣いてたのか、教えて。じゃなきゃ離さないよ」


「…。」


「ねぇ、?」
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