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【おそ松さん】六つ子達が危険すぎる【R15】

第5章 忘れ物




ーーいやさっき反省したばかりなのに、なに変態みたいなことを言っちゃってるんだ、私は。

私が変なことを口走ってしまったせいで、一松くんは照れながら固まってしまっていた。
ご、ごめんよ、一松くん…。

「あ、あはは…あの、その体操着が嫌だったら、おそ松くんかチョロ松くんに借りるのはどうかな…!?二人とも、体育に参加してたから持ってると思っ」

「別に嫌じゃないけど」

「…え…で、でもその体操着、私の汗とかでベタベタしてるんじゃ…絶対汚いよ…!」

「もし仮に汚かったとしても、あの二人の汗がついてる服着る方が俺は嫌だよ。おそ松兄さんとか臭そうだし」

しれっと本人がいない場所で悪口を言われてしまっている。
可哀想なお兄ちゃんだ。

まぁおそ松くんの日頃の行いからして、自業自得なんだろうけど。

「あ、あー!私の汗も臭いかもしれないので、やめておいた方が賢明かと…!!」

「んーそう?」

「え、え…!?!」

かかか、嗅いだ…!!
一松くんが体操着を思い切り嗅いでしまっている!!
あ、あぁ!!やめてくれー!!

「あ、あ、ちょっと、一松くっ…」

「ははっ、ごめんごめん、今のはさっきの仕返しだよ」

さっきのって…。
あ、そういえば私も、一松くんに「いい匂い」とか言っちゃってたんだった。
や、やられた…。

楽しそうに悪い笑みを浮かべている一松くんが、私のために「本当に臭くないよ」と言ってくれている。

だが、それでも心配なものは心配なのだ。
あとで着てみたら、やっぱり臭かったっていう可能性もあるのに…。

「ご、ごめんね、一松くん…私が借りちゃって…」

「いいんだよ、俺から言い出したことだし、春奈ちゃんは気にしないで?」

あ、いつもの優しい笑顔だ…。

「…ありがとう、一松くん」


一松くんはいいって言ってくれてたけど、本当にこれで良かったのだろうか。

まぁ今は夏じゃないから、私が思ってるほどめっちゃ臭くはないと思うんだけど…う、うーん…。

あぁ、午後はこのモヤモヤを抱えたまま、授業を受けることになりそうだ。

臭くありませんように…。

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