第6章 そっち系?
「か、カラ松くん…?どうし…」
「ほんとに、好きじゃないの?おそ松兄さんのこと…」
「え…」
他の人には聞こえないような小さな声で、カラ松くんは不安そうに「ほんとに?」と囁きてきたので、私は優しく「本当に好きじゃないよ」と伝えることにした。
まぁ別に、嫌いなわけでもないんだけどね。
いつでも陽気なところは、素敵だと思うし。
「………そっか」
「う、うん……」
…あれ、手首は離してくれないのかな。
まさか、おそ松くんが帰ってくるまで、ずっとこのままだったりして…。
「…カラ松くん、あの…手首…」
「………」
え、無視…!?!
まさかの無視ですか…!!!カラ松くん!!!
いつもは何があっても返事してくれるのに、なんか今日のカラ松くん、負のオーラがあって、ちょっと怖いかもしれない。
お、怒ってるのかな…。
「………」
「………」
おそ松くん、早く帰ってきてー!!
可愛くないって言ったことは謝るから!!
お願いー!!
「…おそ松兄さん、遅いね」
「そっ…そうですね、あはは…は…」
こ、怖すぎるよ、カラ松くん…。