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【おそ松さん】六つ子達が危険すぎる【R15】

第5章 忘れ物




「………」

い、言ってしまった。

絶対バカだって思われちゃったよ…。
いつもは忘れ物なんか滅多にしないのに…。
割と真面目な方なのに…!

「…だから、カラ松に借りに来たってこと?体操着」

「う、うん…いつもは忘れ物とか…あんまりしないんだけど、今日はたまたま…その…」

なんて、今更言い訳を重ねたところでもう手遅れか。

一日に二回も忘れ物しちゃってるんだもん。

見損なわれたよね、きっと…。

「…俺が貸すよ」

「え…?」

「体操着なら俺も持ってるから、俺が貸すよ」

「で、でも…」

「体操着がなくて困ってるんだろ?なら俺のことも頼ってよ、友達なんだからさ」

い、一松くん…!!君はなんて優しいんだ!!

さっき数学の教科書借りたばっかりなのに、体操着まで貸してくれるだなんて…。

「…ちょっとサイズが大きいかもしれないけど、はいどうぞ」

「ありがとう、一松くん…!」

私のよりも、少しサイズが大きい一松くんの体操着を手渡ししてもらい、私は自分の教室に帰ることにした。

今から急いで着替えよう。


ーーあ、体操着から松野家の匂いがする…。

この匂いには、包み込むような安心感があるなぁ。
カラ松くんも十四松くんも、これと似たような匂いの服を着ているから、この匂いを嗅ぐとみんなの顔が思い浮かんでくるよ。

…って、いくら洗濯してあるとはいえ、人の服の匂いはあんまり嗅がない方がいいか。

なんか変態みたいだし。

これからは気をつけよう。

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