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【おそ松さん】六つ子達が危険すぎる【R15】

第4章 双子




「…あの、タオル洗って返しま」

「いやいいよ、タオルくらい。俺が持って帰るよ」

「え…でも」

「俺の意思で貸したんだから、気にしなくていいよ、そんなこと…てか敬語やめね?俺たちタメじゃん」

た、タメ…!?なんで同じクラスでもないのに、同い年だって分かっただろう。

やっぱり何も言われなかったけど、私の顔を見て、春馬の双子だって察したからなのかな…。

我ながら白々しいけど、ここは知らないをフリして聞いちゃおう。

「え、えっと…貴方も一年生なんですか…?」

「ん?…あぁ、ごめん。実は俺、君に似てる人を知っててさ、あまりにもそっくりだったから双子だと思ってたんだけど…もしかして違った?」

「あ、あー…春馬のことですか?そうですね、彼は私の双子の兄です」

「ははっ、やっぱり?だよね、同じ顔だったから驚いたよ…ところで、君の名前は?俺は一松」

「私は春奈です…!あ、春奈だよ!」

「春奈ちゃんか!クラス違うけど、これからよろしくね」

「う、うん…!!」

なんだ、一松くんめっちゃいい人じゃん…!!

こんなにも優しい男の子が、私のことをいきなり襲うとは、とても考えられないーーがしかし、それでも油断は大敵だ。

どれだけ怪しくなかったとしても、例の松野くんの容疑者は六人なのだから。
ちゃんと警戒していかないと、痛い目を見るのは私…。

「…ん?」

「ん?…あ、ごめん。握手は嫌だった?」

「いや!全然、そんなことは…」

一松くんがいきなり片手を差し出してきたので、一瞬戸惑ってしまったが、私は急いで一松くんの手を握りしめることにした。

「よ、よろしくね!一松くん!」

「あぁ、よろしく」

う、爽やかな笑顔が眩し…ん?

「………」

なんか…握手が長いような気が…。

というか一松くん、手めっちゃ熱いんだけど…雨に打たれて全身が冷たくなってるはずなのに、子供体温なのかな…。

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