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【おそ松さん】六つ子達が危険すぎる【R15】

第4章 双子




「だ、だから…その…」

「…?」

正直に言おうか迷っているのか、一松くんは「あー…」と言いながら頭を抱えていた。

「ーーーるから…」

「え、今なんて…」

屋根に当たっている大きな雨のせいで、一松くんの小さな声は雨にかき消されてしまっていた。

彼は何を私に伝えたかったのだろうか。
なんて不思議に思っていると、何も分かっていない私のことを見兼ねたのか、一松くんは先程よりも少しだけ声量を上げて「透けてる…から…」と恥ずかしそうに呟いていた。

「あ…」

透けてるって…あ、ほ、本当だ!
めっちゃ透けてるじゃん…!!私の下着…!!

だから言い難そうにしてたんだ、一松くん…。

「す、すみません…ありがとうございます…」

下着の色が悪かったのか、私の下着は思っていた以上にガッツリ透けてしまっていた。

私の察しが悪かったせいで、一松くんには嫌な思いをさせてしまったな…。

ブレザー、ちゃんと着直そう。

「…大丈夫?寒くない?」

「だ、大丈夫ですよ!さっきいっぱい走ったので、むしろ暑いくらいで…」

と、元気に笑顔で返事してみたものの、一松くんはまだ私のことを心配しているのか、カバンの中から綺麗なタオルを取り出していた。

「そのままだと風邪引くかもしれないから、これ使って…あ、これ新品だからちゃんと綺麗だよ」

「え…そんな、貴方も濡れてるのに…」

「俺は風邪とか全然引かないタイプだから大丈夫だよ。だから…気にしないで使っちゃって?」

「い、いいんですか…?新品なのに…」

「いいよいいよ、そんな気使わなくて。そのタオル安物だし、遠慮なく使っちゃってよ」

「あ…ありがとう、ございます」

な、なんて爽やかな笑顔なんだ。

前世では挨拶すら交したことがなかったから、遠目で見てて「好青年だなぁ〜」くらいにしか思ってなかったけど、実際に関わってみると本当に優しくて爽やかで…いい人だ!!

スカートめくり野郎のおそ松くんとは大違いじゃないか…。

優しすぎて感動しちゃったよ、お姉さん…。

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