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【おそ松さん】六つ子達が危険すぎる【R15】

第1章 過ち




できれば"アレ"と同じ道は辿りたくないから、例の松野くんには嫌われておきたいんだけど…。

その例の松野くんって、結局、誰だったんだろう。

そういえば、松野くん達の知り合いに、天才博士がいたような気がするんだけど…。


ーーーあ、そうだ。その人に『私の性別を変える薬』を作ってもらったら、全てが解決するんじゃ…!!

私が男の子になれば、いざという時に力で対抗できるし、松野家は女の子が大好きだったような気がするから、私が男の子になれば万事解決だ!

よし、そうと決まれば、松野くんに博士を紹介してもら……。

…うん、何松くんに頼むべきなんだろう。これは。

悩みの種がまたひとつ増えてしまった。
六つ子の中で、誰なら私に好意を寄せていなさそうか。なんて、私に分かるわけがないじゃないか。

六つ子とは、そこまで会話してないんだよ。

当時の私が鈍感だったのかもしれないけど、3年間同じ学校に通って、1年間同じ家に住んでいても全く気が付かなかったのだから、今考えたところで分かることではないだろう。

あぁ、本当に誰だったんだろう。

もう、一か八かに賭けて、適当に選ぶしかないのかもしれない。
最悪、悲しいけど好かれそうになったら、嫌われにいけばいいだけの話だし。


休み時間、私は隣のクラスにいるカラ松くんに声を掛けることにした。

「カラ松くん…!」

「な、なに…?えっと…立花さん…?」

「あ、あのね!頼みたいことがあるんだけど…ちょっといいかな」

「う、うん…いいけど…」

困惑している様子のカラ松くんを、無理やり教室から人気のない場所へ連れ出して、私は頼み事を話すことにした。

「じ、実は私、今日から松野家でお世話になることになってて…ご、ご両親から話聞いてないかな…」

「あー…なんか、言ってたような気も…」

「そ、それで…私、みんなと違って一人だけ女だからさ…」

「う、うん…」

襲われるかもしれないので、性別を変える薬が欲しいんです!とはさすがに言えなかったので、私はみんなと仲良くなるために男になりたいんだと言って、適当に嘘をつくことにした。

ごめんよカラ松くん、意味不明なこと言っちゃって…。

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