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こちら、MOB飼育係ver.ハロウィン2[dzl]

第6章 MENゾンビ目線


「自分、行ってみます」
 すると、それまで黙っていたおんりーが、そう言って手にしている鎌を持ち上げた。おんりーは死神だ。まさかその鎌で、あの世送りとかするんじゃないだろうな?
「え、おんりーが行くの?」
 と驚いていたのはぼんさんだった。なんでぼんさんがびっくりしているんだ。さっきまであんなにやる気がなかった癖に。
「ぼんさんも行きます? あの世まで案内しますよ」
 するとおんりーが、いつもと変わらない口調でそんな恐ろしいことを言い出す始末。ちょっとやめてよ、まるで俺がこれから死ぬみたいじゃないかとぼんさんが言うとおんりーがイタズラっぽく笑った。あ、いつものイタズラか。
「じゃあ俺は、ついでにぼんさんにゾンビ菌を感染させますね」
 と俺がノリに合わせると、なんでついでよと騒ぎ出したのでみんなで笑った。
 だがこうしてゲラゲラ笑っているのがよくなかったらしく、あちらさんからやって来てしまった。
「そんなところで何しているんです?」
「はっ?!」
 俺たちは一瞬で飛び退いた。一体いつどうやって? 俺は考えたが、そのMOBが持っている丸い玉を見て全てを察した。
「こいつ、ヤバいMOBだ……!」
 さっきまでおらふくんのカゴのそばにいたはずのあのMOBが、いきなり俺たちの目の前に現れたのだ。恐らくこのMOBはその手にあるエンダーパールを持ってこちらに一気に距離を詰めてきたのだ──ということまで分かっても、エンダーパールを使うMOBなんて話は聞いたことがねぇ。
「こんにちは、俺はおんりー。フランケンシュタインは珍しいだろうけど、以後よろしく」
 しかもおんりーと同じ名前ときた。訳が分からなくなってきた。
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