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こちら、MOB飼育係ver.ハロウィン2[dzl]

第6章 MENゾンビ目線


「あ、おらふくんがあんなところに捕まってるよ!」
 ハナという人間の家に潜入して三十分。おらふくんとはぐれたことに気づいて数十分。ドズルさんがそう言って指した方向におらふくんを見つけたまではまだ良かった。
 おらふくんは、飼育カゴの中に閉じ込められていた。
「MEN、そのツルハシでなんとかあの飼育カゴを壊せない?」
 とドズルさんに言われたが、俺は即答出来ずにいた。
「出来なくはないっすけど……あそこにいるMOB、やばそうじゃないっすか?」
 俺が気にしているのは、おらふくんを捕らえている飼育カゴのすぐそばにいる手乗りとは言い難いくらい少し大きなMOB。肩幅が広く、筋骨隆々のMOBが、おらふくんの護衛をしているかのようにそばにいるのだ。
「そんなことより、ぼんさんに開けてもらえばいいじゃないっすか。いつもの鍵開けの術で」
「俺は夜行性だから力が出ないのよ……」
 と近くで座り込んでいるぼんさん。いつもだらけているからすっかり忘れていたが、ぼんさんはドラキュラなんだったわ。
「でも、このままおらふくんを放って置けないよ。ぼんさん、頑張って下さい」
「ええ、そんなこと言ったって……」
 そんなドズぼんのやり取りを横目に俺はおらふくんが捕らわれているカゴをもう一度観察する。おらふくんのそばにいるデカイMOBは、どうやら中にいるおらふくんと何か話しているようにも見えた。言葉が通じる相手だといいんだが……。
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