こちら、MOB飼育係ver.ハロウィン2[dzl]
第5章 おらふくん猫目線
こんちゃっちゃ、僕はおらふくんやで♪
っと、オオカミさんに挨拶している場合じゃないんやった。今僕たちは、ハナって名前の人間さんのお家に侵入しているところなんや。
ドズルさんが言うには、僕らの飼い主のライムさんが怪しいことをしているんやないかってことなんやけど、僕はライムさんが悪い人間だとは全然思わないんや。ドズルさんは、ライムさんを疑っているのかなぁ。
でもそれより僕は今大変なことになっている。みんなとハナさんのお家に侵入したはずなのに、今僕は1人になっちゃったってこと。
「ワン! ワワン!」
おまけに手乗りオオカミさんに吠えられるし踏んだり蹴ったりや。迷子にならないように気をつけていたのに、みんなどこに行ったんやろ?
とりあえず大きな廊下を歩き続けていると、目の前の扉が急に開いてびっくりした。僕が飛び上がると、次には別の声が降ってきてさらにびっくりすることとなる。
「あれ、こんなところに……野良猫?」
「え」
思わぬ声が聞こえてきて見上げると、そこには人間さんが!
「ワン! ワワワンワン!」
絶対そこで吠えてるオオカミさんのせいや〜……。
僕は出来る限り、野良猫のフリをすることにした。
「ニャ、ニャ〜」
人間にどれくらいの効果があったのか、僕は知らない。