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こちら、MOB飼育係ver.ハロウィン2[dzl]

第9章 再びドズルカボチャパンツマン目線


 あれから僕たちは、ハナに見つかり、なんの手掛かりも得られないままライムの家に連れ戻されていた。
 まぁそれでも、初めての冒険は楽しかったからそれでもいっか! と僕らは言い合って終わったけれど、あの日からライムの表情が優れなかった。
 僕たちのことを悲しそうな目で見たり、あまり喋らなくなったり。
 そして、僕たちの飼育カゴには常にフタをしなくなっていた。
 おかげで僕たちは簡単にカゴから出れるようになったけど、ずっと前からお世話になっているライムが暗い顔なのがとても気になった。だから僕はみんなを集めて、会議をすることにした。
「最近、ライムの様子がおかしい」
 と僕が切り出すと皆同じく頷いた。
「確かにな。最近ライムちゃんが笑った顔を見ていない」
 そう言ったのはぼんさんだった。今は昼間だというのに、ライムの話をしようと言うとすぐに起きて集まってくれたのだ。
「やっぱり、自分たちが外に脱出したのと関係があるのでしょうか」
 とおんりーが言ってみんなを見回した。するとおらふくんが俯いた。
「僕たちがライムさんを嫌いになったとかって思ってるんやろか」
 それは悲しいことだった。僕たちの浅はかな行動が、ライムを苦しめることになるなんて。
「何かした方がいいっすかね」
 とMENを始め、みんなは僕に注目した。何か決断をする時、僕の発言を待つ癖があるのは僕も薄々気づいてはいたけど。そうだなぁ、何かいい案があるだろうか?
「1つ、考えていることがあって」と切り出したのはおんりーだ。「自分たち、ハロウィンMOBじゃないですか。だったらみんなで、ハロウィンパーティーをしたらいいと思うんですよね、ライムさんと一緒に」
 ハロウィンMOBな僕たちだけど、ハロウィンパーティーがどんなものなのか僕たちはよく知らない。それにライムは人間で、僕たちは手乗りMOBだ。それぞれの考え方だって違う。また何か間違えたら、今みたいにすれ違いだってするかも。
 僕たちに出来るだろうか?
「いいね。何が出来るか考えてみよう」
 しばらく考えてから僕はそう考えた。不安はあるけれど、きっと成功するはず。そう決めて。
 そうして僕たちは、ハロウィンパーティーの準備をすることになった。
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