第7章 恋柱•蛇柱との任務 美形の鬼
「その様子だといるのか!?誰だ!?」
「っえ〜っとぉ…いつも凄く優しくて、大人で、私が食べているところを嬉しそうに眺めてくれてっ…」
「ふむふむ…」
「っ…!!お名前は恥ずかしくて言えないわっ…♡!!」
「大丈夫だ、言っても私には分からんだろう」
「えっ…でもでも、ちゃんは一度会って…あっ!!」
蜜璃はしまった、と顔を真っ赤にして口には手を当てる。
「柱か!全員顔は整っているからな。性格は何とも言えん感じだが」
はうーんと腕を組んで誰なのかと考えている。
「もっもうやめて〜っ///!!ちゃんこそ好きな殿方はいないの?!」
蜜璃は手をブンブン振りながら聞いてくる。
はその質問に、腕を組むのをやめてパンケーキを食べようとした手を止める。
「…そなたには何でも話せそうな雰囲気があるな。幻滅するだろうが、聞いてくれるか?」
は儚げに笑う。
「うんっ…!!」
蜜璃も手を止め、真っ直ぐにを見つめる。
「…あの方は、髪が長く綺麗だった。まぁ、手入れは私がしていたがな。そして、声が良い。あと桁違いに強い」
は懐かしそうにぽつりぽつりと言う。
「…そうなのねっ!強いって事は、ちゃんが好いてる殿方も柱なの…!?大正に来る前の時代の柱とか…っ」
「……いや」
は力なく笑うと、紅茶を今度は静かにすする。
蜜璃はその時、の表情で少し察した。
幻滅しないで、と言ったという事は、もしかしたらの好いている相手はー
「…やはり私も言えぬ。蜜璃の殿方を教えてもらったら話そう」
「だっ駄目よ!私もちゃんの好きな殿方を知ってから教えるわ!」
「むぅ…」
は険しい顔で紅茶の水面を見つめる。
「…ではこの話は一旦終了としよう。そうだ、そなたに折り入ってお願いがある」
は至極真剣な眼差しで蜜璃を見つめた。
「お願い事…?」
「あぁ。非常に大事な願いだ」
蜜璃は大きな目をさらに見開き、どんな深刻な事かとゴクッと唾を飲みこんで言葉の続きを待つ。