第7章 恋柱•蛇柱との任務 美形の鬼
蜜璃寄り第三者視点
「な、なんだこれは…無限に食べれてしまうではないか…」
もぐもぐと口を動かすの脇には、既に皿が十ほど積まれている。
「そうでしょ〜っ♡?パンケーキに、蜂蜜とバターをのせて食べるととーっても美味しいの〜っ!」
そう言った恋柱、甘露寺蜜璃の脇にはその三倍の皿が高々と積まれている。
唐突だが、二人は蜜璃の屋敷でぱんけぇきを食べまくっていた。
「美味すぎる…恵まれた世になった…」
はじーんとしながら蜜璃に使い方を教えてもらったフォークとナイフを置く。
「あっ、紅茶のおかわりはどう♡?」
「喜んで頂こう」
蜜璃はるんるんとしながらのティーカップに紅茶を注ぎ、もまたるんるんしながらそれを見守る。
「ずずっ…」
「やだぁちゃん、お茶みたいに飲んでる〜っ!」
蜜璃はくすくす笑うと、違うのか?、とは恥ずかしそうにティーカップを置いた。
「西洋の文化はよくわからん」
「ふふ、100年以上も前から来てるんだもの、当然よね」
蜜璃は優雅に一口紅茶を飲むと、ことりとカップを置く。
「それにしてもすまないな。任務前にこんな美味しいものを馳走してもらって」
「そんな、良いの!私はただ任務の前にちゃんと話してみたかっただけだから!ちゃんとっても可愛いし!」
蜜璃はニコリと笑う。
「…そなたこそ可愛いぞ。そしてその底抜けの明るさは、周りにいる人を幸せにする」
は眩しそうに蜜璃を見つめる。
「キャッ…ありがとう♡///!でもそんなことないよっ…!私、こんな髪色だし、力も馬鹿みたいに強いから…」
蜜璃は笑いながらも少しだけ悲しそうな表情を見せる。
「…その髪色もそなたの素敵な個性だろう。その力で何人もの人の命が救われている。誇りに思うといい」
はそう言って微笑むと、またパンケーキを一口頬張る。
「それにしても、恋の呼吸とは初めて聞いた。恋柱と名乗るくらいだ、好いている殿方の一人や二人いるのだろう?」
「えっ…!//恥ずかしくてそんなの言えないわっ…♡!」
蜜璃はきゃーっと頬に手を当て恥ずかしそうにする。