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愛を紡いで呪いを断つ

第6章 霞柱との休息 新型の釜


「無一郎!すまないが米を炊く釜を貸してくれぬか!昨日買った中古の釜が、一回落としただけで底が抜けてしまってな、さぁたいへ…」




門を大きな音を立てて開け、参った参ったてへぺろと頭をかき、片手で釜を持ってきたに、無一郎は本能的にの背後を取り、首に思いっきり手刀を入れる。






ぐぇっと声を出し、はあっさり気絶。

底の抜けた釜がコロンと転がる。








「…えっ、なにこの人…?本当に頭おかしくない?警察突き出した方がいいのかな?」










気絶しているを見ながら無一郎はそう言って恐ろしげに両手を口に当てる。

あの冷静沈着な無一郎でさえ、の奇行に動揺を隠せないのであった。




ー…











「あのさぁ。もう君、何から何まで全部駄目なんだよね。馬鹿過ぎてどこから突っ込んで良いのか分からないけど。まず距離の詰め方がおかしいし気持ち悪いよね。そもそも君とは任務も一緒にやらないし会いたくないって言ったよね?理解出来てる?もしかして脳みそだけは歳取っちゃってる感じ?大丈夫?ってか何で僕の屋敷の場所知ってるの?変質者?」

数分気絶していたは、起きた途端正座させられ、無一郎の毒舌を余す事なく一身に受けている。







「うーん、私ももうどうやったらそなたと仲良くなれるか分からず、とりあえず来てみたんだ。屋敷の場所なんぞ鴉に聞けばすぐ教えてくれる。私の鴉は優秀だからな。途中でそなたの鎹鴉と一戦交えて来たが私が勝った。大丈夫だ、少し気絶させただけで焼いて食ってはない。任務は一緒に行かなくて良いが、とりあえず飯は一緒に食べよう!腹が減っては戦はできぬと言うからな!」

「ごめん、やっぱりうるさいし意味分かんない。黙ってくれる?」

無一郎は虫けらを見るような目でを見る。






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