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愛を紡いで呪いを断つ

第3章 柱合会議



「…改めて、彼女が戦国の世から来た鬼殺隊士、月柱・滝だよ。みんな、よろしくね」

上座に座るお館様に対し、柱達は下座で正座し凛とした姿で話を聞く。

は柱達の前に1人でお館様に向かって座っている。









「…お館様。お言葉ですが、戦国の世から来た鬼殺隊士など到底納得も理解も出来ません。時空を超えるなどあり得ない」

実弥はこめかみの血管が浮き上がるほど苛立っている。




「不死川の言う通りです。まるで御伽話だ。俺は信用しない」

小芭内も鋭い眼差しでを見据える。





「なんだそなた達。戦国の世の小話でも聞きたいのか?あの時は米が少なくてなぁ、常に腹が減っていたが当時のお館様のお陰で…「うるせェ!!てめェは黙ってろォ!」

がくるりと柱達達に向き直り、懐かしむように顎に手を当て目を閉じそう言い出すと、実弥が怒鳴り散らす。




「怒りっぽいなぁ…私の代の風柱も気が短いやつだったが…」

は頬をぽりぽりとかく。








「…そうだね、実弥。私も最初は驚いたよ。でもね、と沢山話をしてわかったんだ。彼女の話に嘘偽りが無いことを。」

お館様は薄っすら微笑む。

「鬼殺隊の隠…身近にいた者でしか分からないような出来事も、彼女は詳細に知っていた。当時の柱達の名前や亡くなった時期の記録があるけれど、全て正しく答えた。」

「…っ」

実弥と小芭内は下を向き、苦々しげな表情だ。








「…僕も嫌です。急に現れた得体の知れない女を仲間に入れるなんて」


柱達は無一郎を一斉に見て、少し驚いた表情を向ける。

何事にも関心が無いはずの無一郎が、先程の戦闘と同じ様に感情を滲ませているからだ。




「そうだな、霞柱。私が逆の立場でも同じ事を言うだろう。時を超えただのなんだのはとりあえずどうでも良い。柱に値する力があるかどうかだ。お館様に聞いたが、柱になるには条件があるようだな」

は笑みを浮かべながら言う。

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