第3章 柱合会議
「この俺様ですら気配を全く感じなかったぜ!ド派手じゃねぇか!何なんスかアイツは悲鳴嶼サンよぉ」
「…南無阿弥陀仏…知らぬ…」
額には輝石をあしらった額当てをし、両の二の腕には金色の腕輪を着けている筋肉隆々の男、音柱宇髄天元は、両手に持った特殊な刀を肩に乗せ、面白がっている表情だ。
南無阿弥陀仏と書かれた羽織を身にまとい、数珠を持つ巨大な体の持ち主、岩柱悲鳴嶼行冥は鉄球のような恐ろしい武器を持ちながら涙を流している。
「…色々と聞きたい事はありますが、ひとまずお相手した方がいいのでしょうか?ねぇ、冨岡さん」
「…………」
「ねぇねぇ冨岡さん。冨岡さんから斬りかかってみてはいかがですか?」
「…………」
「本当に会話の出来ない人ですねぇ。そんなだから嫌われるんですよ?」
「……俺は嫌われていない」
蝶の髪飾りをつけた華奢な女性、蟲柱胡蝶しのぶは、黒の長髪を一つに束ね、半々羽織を羽織った切長の目の寡黙な男、水柱冨岡義勇にチクチクと毒のある話しかけ方をしている。
「…じゃあ、とりあえず僕が相手をするよ。なんか君、嫌な感じがするし」
そう言って柱達の一歩前に出たのは無一郎だ。
表情は至極冷たく、一切の感情を感じさせない。
「…良かろう。そなた、何だか懐かしい感じがするな」
は刀の切先を無一郎に向け、目を細める。
「懐かしい?君みたいな古臭い着物着た人、僕は知らないけど」
そう言ったと同時に無一郎はの間合いに入り、躊躇いなく首を斬ろうと狙う。