第8章 変様
身体を壊してしまい、働けなくなった人も多いだろう。
それに、好きでホームレスになった人は、多分余りいないように思った。
そんな事を考えていると、またこう言ってくるのだ。
「生活保護受けてるヤツだって、みんな、やる気がない連中ばかりだと僕は思うよ…」
「でも、病気で働けない人だっているわ…」
「いや、そいつらも怠けてるだけだと思うよ…」
「そんな事言うもんじゃないわ…」
「美都は、そんな奴らの味方をするのかい?」
そう言うと私を見下したような目で見つめるのだ。
私の知り合いにも生活保護を受けている人がいる。
その人は、うつ病と糖尿病を患っており、働くことが難しかった。
確かに、生活保護を受けている人で、ギャンブルに依存している人もいるのを聞いたことがある。
だけど、全ての人がそうではないと私は思っていた。
そんな事を思っていた私に尚もこう言い放つのだ。
「美都だって、専業主婦なんてやめて、働いて自立すればいいんだよ…」
「え?私が?」
「そうさ、仕事見つけて自立して離婚すればいいんだよ…」
私はそれを聞いた時、非常に驚いてしまった。
その時、私は誠一との離婚は考えていなかった。
だた、このままヤマザキとズルズルと関係を続けていても良くないと思っていた。
だが、その当時はどちらもまだ選ぶことが出来ない状態だったのだ。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、ヤマザキはこう言ってくる。