第3章 お持ち帰り
シャワーをゆっくりと味わった後、私はバスタオルを胸に巻きヤマザキがいる部屋に戻った。
部屋に戻ると、ヤマザキは誰かと携帯で話をしていた。
どうやら、派遣会社のエージェントの様だった。
「ごめん、派遣会社のエージェントからだったんだ…」
「別に気にしないで…それより山崎さんもシャワー浴びてきたら?」
私はまたしても素っ気なく言い放ってしまう。
「そうだね、僕もシャワーを浴びてくるよ…」
「行ってらっしゃい…」
私は彼にそう言うと胸に巻いていたバスタオルを外しベッドへと潜り込んだ。
ベッドに入るとシーツの冷たさをその時感じた。
ひとりきりで眠るベッド程、冷たいものはないと感じたのだ。
私は、ベッドに潜り込むとヤマザキが早くシャワーから上がって来ないかと思い待っていた。
ヤマザキが出てくるのを待っていると、徐々に自分の身体の中心部分が熱く熱を帯びてくるのを感じた。
それは、丁度腹部の下辺りの位置で陰部にとても近かった。
私は、何故こんなにも身体の中心が熱くなるのか分からないでいた。
だが、花弁に指を這わせてみるとそこにはすでに甘い愛液が身体から出ていたのだ。
まだ、ヤマザキとキスもしていないし、抱き合ってもいなかった。
それなのに、私の身体は濡れ始めていたのだ。
ヤマザキのシャワーがとても長く感じた私だった。
私は、待ちきれない思いでいっぱいだった。
この時、夫の誠一の事など完全に忘れ去っていた。
ヤマザキが欲しくて、欲しくて身体が震える程だったのだ。