第23章 本音
私はの部屋を出て、真希さんの部屋へと向かった。
ぐすぐすと鼻を鳴らし真希さんの名前を叫びながら扉を叩く。
暫くすると真希さんが「うるせえな」って欠伸しながら扉を開けて、私の涙で濡れた顔を見てぎょっとしていた。
「野薔薇⁉」
「助けて真希さん!!が……が……」
「あいつがどうしたんだよ」
「が、が死んじゃう……」
異常事態に真希さんは目を見開いて部屋を飛び出し、彼女の元へと向かった。
そして、「野薔薇、来い!!」と真希さんの声が聞こえてきて、私は泣きながらまたの部屋へと戻った。
真希さんはバスタオルでの身体を包み、横抱きにしている。
だらんと落ちる腕を見てまた涙が零れた。
「野薔薇、悪いけどこいつの制服と下着、あとバスルームにある小さい箱持ってくれないか」
私は言われるがまま、の制服や下着をバスタオルに包み、バスルームに置いてあったアフターピルの箱を手にした。
それらが意味するものを分からないほど、私は純粋ではない。
だからこそ、彼女が昨日一体どんな目にあってこんな姿になったのか想像すると胸糞が悪くなったし吐き気もしたし、何より犯人を殺してやりたい気持ちで一杯だった。
私たちは急いで硝子さんの元へと走った。
この時間に硝子さんがいるかどうか分からないけど、でも行かないと言う選択肢はない。