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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第25章 懐玉








硝子と別れ、私はぼうっとしながら道を歩いていた。
美々子と菜々子は大人しくホテルにいるとして、は今頃何をしているだろう。
猿どもにいじめられていないだろうか。

そんなことを考えていたら、目の前に悟がいた。
怒りを含んだ空のように青い瞳が私を睨む。

「説明しろ、傑」
「硝子から聞いただろ?それ以上でもそれ以下でもないさ」
「だから術師以外殺すってか⁉親も⁉」
「親だけ特別というわけにはいかないだろ。それにもう私の家族はあの人達だけじゃない」
「んなこと聞いてねえ。意味ない殺しはしねぇんじゃなかったのか⁉」

悟、正論は嫌いって言っていなかったかい。
それによく覚えていたね、私の言った言葉を。

「意味はある。意義もね。大儀ですらある」
「ねぇよ‼非術師殺して術師だけの世界を作る⁉無理に決まってんだろ!!できもしねぇことをセコセコやんのを意味ねぇっつーんだよ‼」

……………………。

それは、傲慢だ。
だってそうだろう。

「君にならできるだろ、悟」

自分にできることを他人には「できやしない」と言い聞かせるのか。

「君は五条悟だから最強なのか?最強だから五条悟なのか?」
「何が言いてぇんだよ」
「もし私が君になれるのなら、この馬鹿げた理想も地に足が着くと思わないか?」

呪術師が非術師の為に消耗品のようにガラクタのように扱われることがないように。

「生き方は決めた。後は自分にできることを精一杯やるさ」

私は悟に背を向けて歩き出す。
これ以上は何も話す事がないから。

灰原。
かつて君が言ったこの言葉を使わせてもらったよ。
幻滅したかい、灰原。
君が思うほど、私は「善い人」じゃない。
これでよくわかっただろう。

悟の前から姿を消そうとした時、悟が術式を放とうとした。
それはそれでいい。

「殺したければ殺せ。それには意味がある」

振り向かず、背を向けたまま悟に言葉を吐いた。
だけど悟は私を殺しはしなかった。
馬鹿だね、ここで私を殺せばよかったのに。
つくづく私に甘いんだから、悟は。





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