第23章 本音
「元気でたか?」
「でました……。笑いすぎて死ぬかと思った……」
「死なねえよ。……で、何かあったんだろ?」
「……実は」
私はぽつりぽつりと自分の中にある不安を話し始める。
の事が心配で仕方がない事。
死んでしまうんじゃないかという恐怖。
仲直りしたけど、仲直りしたからと言ってが何も話さないことに変わりがない事。
全て話した。
たどたどしくて、うまくまとまらなくて、途中から何が言いたいのか自分でも分からなくなってしまって、話の脈絡がなくなってしまったと言うのに、真希さんは黙って聞いてくれた。
シンとする部屋の中。
時計の針の音だけが響いている。
静寂だけが私を包んでいたけど、真希さんが口を開いてくれて静けさはなくなった。
「帰ってきたらホットココアでも出して抱きしめてやれ。そしたらアイツは泣くぞ」
くっくっくっと喉奥を震わせる真希さん。
何が面白いのか分からないけど、でもなぜか安心してしまった。
さっきまで冷たかった私の心がじわりと温もりを取り戻していく。
暫く真希さんと他愛のない話をして、私は自分の部屋へと戻り深い眠りへとついた。