第23章 本音
髪から滴り落ちる冷水は、胸の間を通って腹へと流れる。
何も生えていないツルツルな鼠径部を濡らし、内股へと辿り着く。
張り付いていた男たちの液体をとかして白く濁ると排水溝へと吸い込まれていく。
私はただその流れゆく水滴をただ、ぼうっと眺めていた。
中……流さなきゃ。
浴槽のふちに腰を下ろし、足を左右に開く。
怪我をしている足と腕は水が当たるたびにピリピリと痛むが、今はそれが心地いい。
自分の局部に手を這わせ、入り口に右手の指を宛がった。
「ん、んっ……あっ……」
膣壁に張り付く白濁の液を指の腹で掻きだすたびに、私の口から嬌声が洩れる。
ジワリと視界が歪んだのは気のせいじゃない。
なんて惨めなんだろうか。
「くぅ、う、うぅっ……あっ、ん、んんっ……」
冷水に打たれながら私は掻きだし続ける。
どれ程大量に出されたと言うのか。
指を何度出し入れしても膣内は一向に綺麗にならない。
私は唇を噛んで、指を出し入れしながら左手の掌を下腹部へと当てる。
子宮があるあたりにそっと手を置いて、そしてゆっくりと力を込めた。
「んんんっ!!うあっ……」
まるで排泄をしてるかのような音を立て、私の中に吐き出された液体が飛び出しタイルを汚し流れる。
二度、三度と子宮を押し続ける。
鼻を啜ればつられるように涙が一筋頬を伝った。
冷水とは違って、私の涙は温かくて、それがまた私を惨めにさせた。
一度零してしまえば、止める術など持たない私の涙腺。
次々に零れては冷水と区別がつかずに交わる。