第23章 本音
「あんなことしといてよく言えるな。良心が痛んだか?オマエにも良心なんてもんが存在していたことに驚きだけど」
私は茂木の身体を押し返す。
反動で後ろに少しよろめいてしまったが、転ぶことはなかった。
「疲れたから今日はもういいだろ。寝かせてほしいんだけど」
「……あとでまた連絡する」
「………」
私は何も言わずに寮へと歩き出した。
足は麻痺しているのか痛みが全く感じない。
あとで長刀を伏黒に返さねえと。
教室に行った時にでも返せばいいか。
誰にも会いたくないから、私は静かに足音を立てずに自分の部屋へと戻った。
ベッドの近くに長刀を立てかける。
時計を見れば5時13分。
9時には教室に行かないといけない。
寝れるのは3時間くらいか。
私は服を脱ぎ捨て、勉強机の引き出しからアフターピルの箱を取り出し浴室へと向かった。
ここに来て身体が重てえ。
足も痛くなってきた。頭も。
一気に安心してしまったからか。
浴室に入り、目の前の鏡に視線をやった。
散々叩かれたり首を絞められたりと、陵虐された体はところどころに鬱血の痕や赤く腫れあがっている。
絞められていた首元には何も残っていないあたりがムカつく。
見えるところに傷なんかあったら問題になるってわかってんだ。
一歩歩くごとに局部から男たちの液体が流れ、気持ち悪くてシャワーで洗い流す。
冷たいシャワーを頭から浴びて、熱を帯びる身体を冷やす。
媚薬の効果は切れているとは言え、散々抱かれた体は未だにあの快楽の余韻に浸っている。