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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第22章 黒閃








藤沼姉弟を家まで送った後、私はあのコンビニまで戻った。
伏黒は今大丈夫だろうか。
そんな事ばかりを考えてしまう。

その時、私のスマホが音を立てて鳴った。
誰だろう。
3人の内の誰かだろうか。

そう思ってスマホを見ると、そこには茂木の名前が。
どくんと心臓が大きく跳ねた。
出たくない。
任務をしている体で電話にでないということもできる。
だけど、私はそれをしなかった。
バレた時何をするのかわからなかったから。

「はい……」
≪なんですぐに出ないんだよ≫
「任務中だったんだよ。すぐに出れるわけ、ないだろ……」
≪……ふぅん≫

茂木の声がワントーン低くなった。

「今日、そっちの任務は行けないから」
≪はぁ?なんで?結構溜まってんだけど≫
「他の術師もいるだろ。そいつらに振り分けてほしい。私はこの任務から外れるわけにはいかないから」
≪……帰ってきたら任務行かせるから≫
「は?ちょ、ちょっと待てよ‼そんなの……」
≪俺に逆らうのか?≫
「……っ!!」

ぐっと息を呑んだ。
これ以上こいつの機嫌を損ねるわけにはいかない。
何をされるかわかったものじゃない。
もう手遅れかもしれないけど。

「……わ、かった。でも、多分遅くなる、から。終わったら、連絡する」
≪はーい。の連絡、待ってるから≫

明るい声が耳元で騒いだ。
通話の切れたスマホをポケットにしまって、私は泣き叫びたい衝動に駆られる。
レベルの低い任務を他の術師に回さないのは、私と情事がしたいがためだ。
性欲処理機として、私は任務に行かされているんだ。





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