第22章 黒閃
「で、その八十八橋と4人になんの繋がりが?」
「八十八橋で深夜バンジージャンプをするのが不良少年の間で流行ったんだ。所謂度胸試しだね」
武田さんは丁寧に教えてくれた。
それを聞いた私達の反応はこうである。
「どこの部族よ」
「俺よりバカって意外といるよな」
「紐どうすんだよ」
「死に急ぎ野郎生産工場か、ここは」
上から野薔薇、虎杖、伏黒、私である。
「俺達はやんないっスよ。親世代の先輩とかが話してんの聞いただけで」
リーゼント野郎の言葉に納得した。
今は誰もそんな死に急ぎ度胸試しをする人間はいないとのこと。
いたとしても、少数だろうな。
武田さん当時のことを語ってくれた。
亡くなった4人がまだ中学生だった頃、4人はある日無断欠席をしたらしい。
珍しいことではなかったらしいが、何か事件や事故に巻き込まれているかもしれないと思った学校側は家に連絡をした。
すると家には前日から帰っていないということが発覚した。
騒ぎは結構大きくなったが、すぐに橋の下で倒れているのを発見。
大説教にはなったが本人たちは一切何も覚えていないとの一点張りだったらしい。