第22章 黒閃
そんなことを思っていると、中坊の一人が軽く頭を上げて一人の人物をじっと見つめた。
「卒業ぶりですね、伏黒さん!!」
その人物の名に。
私も虎杖も野薔薇も新田明も目を点にし、伏黒を見た。
そいつは顔を反らしながら、ぼそりと呟く。
「俺、中学、ココ」
「それも驚きだけどそうじゃねぇだろ」
「何した。オマエ中学で何した」
野薔薇と虎杖が伏黒の顔を掴み取り調べを行ってる。
こいつは口を割らねえだろうと判断した私は、証言人である中坊たちの前に立つ。
影ができたことで顔をあげたそいつらは私を見て顔を青くし「ひっ」と悲鳴を上げた。
「おい、ガキ共。あのウニ頭に何された?答えろ」
「……傍から見ればやべえ絵面だな」
小さい声だけど、聞こえてっからな虎杖。
「俺ら……っていうか、この辺の不良半グレその他諸々……伏黒さんにボコられてますから」
再び顔を反らす伏黒。
目が点になる私達。
「……ボコッ……た」
「なんでさっきからカタコトなんだよ」
「何してんの?オマエ何してんの?」
「中二病か?強え俺かっけーみたいな年頃だったのか?」
野薔薇と虎杖に再度顔を掴まれる伏黒。
今度は私も伏黒のほっぺをつねってやった。
ギャーギャー4人で騒いでいたら、白髪の爺さんが私達の所へ駆けてくる。