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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第22章 黒閃








「……え、なに。この空気……」

重たい空気が車内に流れる。
居心地の悪そうな虎杖と伏黒の視線が刺さるけど、気にもならなかった。

「と、とりあえず、今からその中学と3人の被害者の共通の知人に話を聞くので、4人にも術師視点で色々と探って欲しいっス……」

この超絶悪い空気の中、新田明が任務の話しへと戻した。
任務は任務だからちゃんとやるけど、野薔薇と一緒というのがもう居心地が悪い。
昨日の事をお互いに引きずってるし。

「……二人とも、喧嘩してんのか?」

新田明が話を戻してくれたのに、空気の読めない馬鹿が自ら空気を悪くしていく。

「べっつに~。私は普通だけどが朝からずっとこんな態度なの」
「なぁにが普通だよ。お前だって朝から目ぇ合わせようとしなかったくせに」
「はぁ?目合わせようとしなかったのはあんたでしょ。私のせいにしないでよ」
「なに?責任転嫁?悪いのは全部私ですか?お前は一切何も悪くないと胸を張って言えるんですか?」

車内で口喧嘩を始める私達に、さすがの3人も冷汗を流している。
野薔薇の隣に座っていた伏黒が野薔薇をなんとか宥め、新田明は私の太腿に手を置いて落ち着くように声をかける。
これ以上喧嘩をしたら3人に迷惑をかけると思ったし、任務に支障をきたすと思って、私は深いため息とともに「着いたら起こしてください」と言って目を閉じた。

でも、寝る事なんてできないから。
ただ目を瞑って気持ちを落ち着かせることに集中した。






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