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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第21章 諦念









かも、じゃないでしょ。
嫌なんでしょ。
どうしていつもそう自分の保険を掛けるような言い方をするのよ。
本当にそう言うところムカつく。

そう思っていた矢先、堰を切ったようには自分の隠していた気持ちを曝け出した。

「いや、だよ……!!でもさ……じゃあさ、私はどうしたらいいの?言い訳するなとか諦めるなとかいうけど。意味のない感情ずっと持ってて何になる?だったら捨てたほうがいいじゃん」

だけどそれはさっきと同じで言い訳ばかりをくり返している。
諦めるとか捨てるとか、口先だけじゃん。
本当に諦念しているなら手伝ってあげるけど、そうじゃないなら私はいくらでもアンタを追いやってやる。

「捨てられんの?」
「す、てられる……」
「じゃあ早く捨てなさいよ。うじうじ悩んで。きっも」
「きもいってなんだよ‼何様だよお前は!!勝手にここに連れてきて、話したくもねえ感情曝け出させて、それできもいとか、ふざけんじゃねえぞ!!」
「きもい奴にきもいって言って何が悪いのよ。なに、かまってちゃん?そうやって"私傷ついてますー、慰めてください"って顔に出せば助けてくれると思った?」
「……テメェッ」
「ここに連れてきたのはね、アンタが全部吐き出してくれると思ったから」
「吐き出したじゃん!!」
「吐き出してないでしょ」
「全部吐き出したよ‼自分の本音を!!」
「じゃあ。聞くけど。あんた一度でも五条の事私たちの前で"好き"って言ったことある?」

言葉を呑む。
一度でも私達の前で、私の前で、あいつを好きだって言って見なさいよ。
それが言えないくせに、本音を吐き出したとか抜かすな。




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