第21章 諦念
何で私がこんな風に責められなきゃいけないんだろう。
いや、パンダは責めてるつもりはないんだろうけど。
諦めるのかとか、どう考えてるのかとか、言い訳をしているだとか。
そんなこと言うなよ。
私だっていっぱいいっぱいなんだよ。
茂木にレイプされるし、だけどそれを"合意"として強要するし、五条悟のあんなん見るし。
もう疲れたんだってば。
何も考えたくないって思うだろ。
放棄だってしたくなる。
じわりと瞳に膜が張った。
「おかか~」
「泣くなよ~。俺が泣かせたみたいじゃんか~」
「お前が泣かせたんだよ」
隣に座っていた狗巻棘が一番最初に私が泣いていることに気がついた。
背中に手を当てて、パンダを責める。
禪院真希がジト目でパンダを睨んでいる。
野薔薇はじっと私を見つめていた。
「ごめんよ、。別に責めてるわけじゃないんだよ」
「……わかってる。これは生理現象だから」
手の甲で目をこするけど、一度溢れた涙はぽたぽたと零れる。
なんでこんなに涙が出るんだ。
泣きたくないのに。