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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第21章 諦念







そんなことを思っていると、部屋のインターホンが鳴った。
きっとならインターホンを鳴らさずにピッキングをして部屋に入ってくるだろう。
この前の事を思い出して喉奥で笑った。

部屋の扉を開け、デリヘル嬢を中へと招く。
マスクをしている僕を見て、その子は顔に出さないようにしていたけど、すごく不信感を抱いているようだった。
でも、マスクを取ってしまえば先ほどの態度とは一変。
すぐに頬を真っ赤に染め上げ、雌の顔になる。

そういう反応すると思ってた。
ソファに座らせ、他愛のない話に花を咲かせる。
その子は「ゆら」と名乗った。

「ゆらちゃんはさぁ、今いくつなの?」
「えっと、19歳です」
「若いね。大学生?」
「はい」

可愛らしい声が部屋に響く。
冷蔵庫から適当に取り出した飲み物が入ったコップをゆらちゃんの前に置く。
ゆっくりとした動作でそれを手に取り、コップの淵に口をつけ静かに喉へと降下させていく。
「ぷはっ」と息を吐き、濡れる唇を真っ赤な舌で舐めとった。

男心をくすぐる仕草を十分に熟知している。
なら、一気にコップの半分まで飲み干して手の甲で口を拭くだろうな。
簡単に予想できるの行動にまた笑いそうになった。
目の前にいるのはじゃないのに、ずっと彼女の事ばかりを考える。
末期症状でちゃってるよ、僕。





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