第21章 諦念
と似た容姿の子を探したけど、よくよく考えたら彼女と似た女を抱いたところで、じゃないんだからそもそも勃起しねえだろ。
だから彼女とは真逆の子を選んだ。
はショートボブの黒髪だから、黒髪のロングの子を。
は訓練や任務で外にいることが多くその肌は焼けていて若干黒いから、日に焼けていない肌の白い子を。
は小柄だが胸はそれなりにあるんだよな。
そうしたら、身長が高く胸も結構大きい子を。
は傑と同じで目が細いから、目の大きい子を。
ヤれるのであれば誰でもよかったが、できるだけ彼女とは真逆の女の子を指定した。
セーフハウスのあの部屋で、デリヘルが来るのを待った。
思うと、セレクトした女の子は僕と関係を持った人たちと似ている。
別に好みって訳じゃないけど、細くて綺麗な人を抱きたいと思うのは普通だろ。
「……それこそ真逆だ」
自虐的に笑みを零す。
はお世辞にも綺麗とは言えない。
どちらかというと可愛い、の方が割合的に多いかな。
体型も細すぎず太すぎない、健康的な身体つき。
そして、あの口の悪さ。
今までのセフレにはいなかったタイプ。
それこそ僕の好みのタイプでもなんでもないのに、僕はが欲しくてたまらないんだ。
本命の奴に手が出せず、全然真逆の奴を抱こうとしているなんて。
最高に薄ら寒くて笑えてくる。