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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第19章 旅行







髪と身体を洗い脱衣所へと行けば、浴衣を羽織り悪戦苦闘している の姿があった。
しばらく見ていたけど、裾が長すぎたり帯を結んでいる間に浴衣がずれたり。
下手くそか。
思わず腹を抱えてゲラゲラと笑った。

「笑うな!!着れねえんだからさ……」
「ちょっと待って。着せてあげるから」
「……ん」

素直に頷く。
それを横目に僕は身体を拭いて浴衣を着ていく。
僕が浴衣を着ている時じっとその様子を見つめている。

「、見すぎ」
「あ、ごめん……」
「なに、僕の裸に見惚れてた?」
「何言ってんだ。浴衣着慣れてんなって思っただけ」
「ああ、そういう……」

残念。
この美しく鍛え上げられた肉体に目が離せないのかと思ったのに。

浴衣を着終え、僕は彼女に近づく。
身長150くらいしかないにはこの浴衣は少し大きい。
裾の長さを調整し、お端折りを作り端折ったところを抑えるように指示を出す。
帯を手にしの腰に巻き付ける。
密着する身体。
の匂いが、体温が、息遣いが、全て近く感じる。
だからこそ分かる。
が緊張していることに。

「、緊張してる?」
「してない……」
「心臓、速いよ」

少しでも僕の事を意識してしてそうなっていると思うと自然と笑みがこぼれる。
図星をつかれて恥ずかしいのか照れくさいのか、は僕を殴ろうと拳を挙げるがひょいと避けた。

「はい、出来上がり~」

綺麗に仕上がったのを確認し手を軽く叩く。

「朝ごはん、食べに行こうか」

手を差し出せば、彼女は手を握らずに素通りし歩き出す。
風呂を上がったと言うのに赤いままの耳を見て僕はくすりと笑みを零した。





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