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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第19章 旅行







なんて思っていたら、扉が開く音がした。
誰か入ってきたのだろう。
もしかしたら野薔薇か禪院真希があのメモを見てやってきたのかもしれない。
と、思って振り向いた。

「なっ……!!」

声が漏れた。
目の前には裸の五条悟が立っていたから。

「おはよう、」

朝霧と湯気と白い髪の毛と。
朝光と青い瞳と。
なんだこのコントラストは。
幻想が現実になるとこうなるのか。
パクパクと金魚の口のように開閉しながら、やっと私は言葉を吐いた。

「なんで、お前……。ここ女風呂だぞ……」

やっと出た。
やっと言えた。
お湯が白くて体が見えないけど、両腕で両胸を隠す。
私の言葉に五条悟はきょとんとしながら。

「なんでって……この時間、ここは混浴だよ」

衝撃の発言に私の脳内に雷が落ちる。
混浴なんて、聞いてない……。
ちゃぷん、とお湯の中に入ってくる五条悟。
私はできるだけ距離を取ろうと離れるが、その腕を取られた。

「は、離せよ……」
「せっかく一緒に入ってるのに、離れていかなくてもいいでしょ。先生傷付いちゃう」

掴まれた腕が熱い。
お湯に入ってるせいじゃない。

「昨日食べたお菓子にお酒入っててさ、お風呂入れなかったんだよね」
「知ってる。爆睡かましてたもんな」
「もっとみんなと遊んだりしたかったのに」

ぷくぅと頬を膨らませる28歳成人男性。
これで自分で自分の事を可愛いと思っている辺りが腹立たしい。
引かれた体は今、五条悟の足の間に鎮座している。




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