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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第19章 旅行








ゆっくりと意識が浮上した。
ぼやける視界をこすりながら、私は身体を起こした。
隣で眠る二人は、身じろぎをしながらすやすやと寝息を立てている。
二人を起こさないように静かに布団から出ると、私は奥間へと行き、静かに窓を開ける。

朝霧から見える紅葉の葉や川のせせらぎが幻想的で、別世界が広がって見えた。
朝の空気を肺に溜め込み、大きく吐いた。

朝風呂でもしようかなと思い、私はタオルとスマホを持って部屋を出た。
私が急にいなくなって慌てられても困るから、私はメモ用紙に「朝風呂に行ってくる」と書いて。

まだ5時過ぎの旅館はとても静かで、世界中にひとりだけみたいだなぁと思った。
離れの露天風呂へ行き、浴衣を脱いで露天の扉を開けた。

流石に朝だと少し肌寒くて、身震いをしながら私はお湯を身体に流す。
朝霧と朝焼けの光と湯気とのコントラストがすごく綺麗で気持ちが落ち着く。

身体を流し、お湯に浸かる。
白く濁ったお湯は美肌効果があると書いてあった。

「美肌効果……」

女子という生き物は「美」というものに弱い。
美肌、美脚、美尻、等々……。
綺麗になりたいと思った事があまりないのに、今そう思うのは、昨日のせいだろう。

「………」

昨日の赤裸々に語った話を思い出して恥ずかしくなった。
私は昨日酔っぱらってたのか。
なんであんな風にペラペラと話してしまったのだろう。
後悔先に立たずとはこのことか?




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