第19章 旅行
箱根湯本に着き、私のチームと虎杖のチームは早速別れて行動することに。
五条悟は食べ歩きをしてぶらつくと言っていた。
バスに乗る事30分弱。
目的地であるオリエント急行カフェへと着いた。
時刻は既に11時30分を過ぎていた。
「お昼もう食うか」
「しゃけ」
「パンダ先輩入れっかな」
「ぬいぐるみの振りしとけよ」
「あいよー。じゃあ、ほい」
差し出されるパンダの手。
意味がわからず顔をあげると、「ぬいぐるみが一人で歩いてたらおかしいだろ」と言われた。
つまり手を繋いで、連れて歩いているように見せ掛けろとの事らしい。
「ご指名だぞ伏黒」
「なんで俺だよ。夏油だろうが」
「狗巻棘、パンダがオマエと手を繋ぎたいってよ」
「おかか。ツナマヨ」
「おい、俺傷付いちゃうぞ」
な~にが、男がぬいぐるみを持ち歩くのはおかしいだよ。
おにぎりの具でしか話さねえ奴に言われたくねえんだよ。
「分かったよ‼つなぎゃあいいんだろ!!おらよ!!」
「しゃけしゃけっ」
「随分気合の入った繋ぎ方だな」
「の手、柔らけ~」
「おい、パンダ。それ以上言ったらお前を段ボールに詰め込んで高専に送り戻すぞ」
にぎにぎとされる私の右手。
パンダの手は温かかった。