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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第18章 術式







――釘崎野薔薇side――




を待っている間、私は知らない野郎どもにナンパされていた。
ガン無視を決め込んで待つこと数分。

「悪い、待たせた」

少し離れた場所から、軽い足取りでこちらへ来るが見えた。

「おっそいわよ、何してたの」
「着替えてた」

そう言う彼女の服装は軽装とは言え、オシャレなもの。
確か五条先生と稽古してるって言ってたわね。
着替えて来るなんて律儀。
……いや、先生がの服のセンスを見かねて見立てたのかもしれないわ。
そうじゃなきゃ、軽装とは言えこんなオシャレに着飾る事できないもの。

二人でナンパ野郎どもを無視していたら、明らかに機嫌が悪くなる。
失敗したからって私達に当たらないで欲しいわ。
そっちの顔面偏差値が低いのがいけないのよ。

なんて思っていたら。

「悪いね、お兄さんたち。実は私達付き合ってんだよね」
「は……?」
「だからデートの邪魔、しないでよ」

は私の指に自分の指を絡め、そして私の手の甲に唇を寄せた。
ちゅっとリップ音を立て、唇を離せば男たちは頬を赤くし私も赤くなった。
夢の国から派遣されてきたプリンスかなにかか。
が男なら、この瞬間私はに惚れていたでしょうね。

「久しぶりのデートなんだ。独り占め、させてくれないかな?」
「あ、いや……それは、悪かった……」
「分かってくれたならいいよ。今度はナンパ成功するといいね」
「行くぞ」
「お、おう……」
「あの……生きづらい世の中だと思うんすけど、応援するッス」
「どーもー」

最後の仕上げと言わんばかりの追い打ちに、さすがのナンパ野郎共も、大人しく私達から離れていく。
見たこともない営業スマイルばりの笑顔が眩しい。
アンタ、女にモテる女よ。





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