第15章 交流
それからも特級と戦い続ける私達。
伏黒達が戦っていた場所へと戻ってきた私たち。
東堂は虎杖と水の中に沈んでいた呪具「遊雲」とを入れ替え、特級に攻撃をするも、それですら仕留めきれずに苦戦を強いられていた。
特級は地面の掌を当て、周囲の植物の生命を吸い取り呪力へと変換し、生成した呪力を左肩の花から放出しようとした。
しかもその攻撃と共に、こいつは領域を展開しようとしてきた。
背中に悪寒が走った。
領域展開をさせてはいけないとわかっていても打開策が見つからない。
万事休す。
そう思った瞬間。
"帳"が上がった。
一体誰が……。
空を見上げると、そこには五条悟がいた。
いつもの黒マスクはしていないために、綺麗な、今日の空のように綺麗な青い目が地上を見つめている。
「五条先生!!」
虎杖の声に気づいたのか、五条悟がこちらへと目を向ける。
そして私と目が合うと、ひらひらと手を振って、そしてどこかに消えた。
瞬間移動でどこかに行ってしまったのだろう。
優先すべき相手はこっちじゃないと判断して。
五条悟はきっと虎杖を見て、成長したとか思ってるだろうな。
六眼はそれを見ることができるから。
そして私がなにも成長していないことも見たに違いない。
比べられた、きっと。
唇をきゅっと噛みしめる。