第15章 交流
パンダに伏黒と禪院真希を任せ、私達3人は特級と向き合う。
「も戦線離脱した方がいいんじゃないのか。滅茶苦茶怪我してんじゃん」
私の事を心配してくれるパンダ。
それはとてもありがたい。
けれど、これ全部自業自得というか自分で作った怪我だから、平気なんだよな。
だけど、そんなかっこ悪い事言えないだろ。
「こんなもん怪我の内に入らねえよ」
って、カッコつけた。
……ちょっと恥ずかしい。
「2人を連れて"帳"を出ろ。夏油曰く、この"帳"は対五条悟用で俺達は問題なく出入りできる」
「待て!!いくらアンタでも」
「伏黒」
吐血しながら伏黒が私たちを制止しようと言葉を吐く。
だけど伏黒の言葉を虎杖は遮った。
「大丈夫」
以前の虎杖と違う事を伏黒は気づいただろうか。
"頼む"ではなく"大丈夫"だと言った。
不安に押しつぶされそうな顔ではなく、安心しろと言わんばかりの顔に。
お前は気づいたか。
「気付いたようだな。羽化を始めた者に何人も触れることは許されない。虎杖は今、そういう状態だ」
と、我が物顔の東堂に私は少し引いてしまった。
なんだろう。
今日会ったばかりだと言うのに、なんで東堂は虎杖の事をこんなにも理解してるんだ。
不思議でならないんだけど。