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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第15章 交流







ザッザッと草木を踏みしめる音がこちらに近づいてくる。
額から汗が零れ顎を伝い地面に落ちた。

そして私も狗巻棘も、姿を現した呪霊の姿に目を大きくした。
木の陰から出て来たそいつはどう見ても二級呪霊の呪力などではなかった。
これは準一級レベルだろ……!!

戦闘態勢に入ろうと鍵を構えた時。
準一級レベルのそいつの眼球は、グリンと上を向いて首が地面に転がった。
一体何が起きたのかを理解する前に。
最悪な事態が私達を襲った。

準一級呪霊を殺したのは、筋骨隆々な身体の呪霊。
白い肌に黒い紋様が枝葉のようなものが走っている。
頭部は鉄兜と頭蓋骨を合わせたような様相で、本来眼球があるべき穴からは角のように2本の枝が伸び、左腕全体は布で覆われている。

アイツだ。
五条悟が無理やり課外授業をした時に現れたあいつが、今目の前にいる。
なんで、どうして、一体何がどうなっているんだ。
浮かんでは消える疑問。

「しゃけいくら、明太子」

口元のファスナーを開ける狗巻棘。
戦うつもりか、コイツ。

「逃げるぞ!!」
「おかか!!」
「馬鹿!!あいつは特級なんだよ‼私達二人がかりでも勝てる訳……」

そう、勝てるわけがない。
分かっているのに。
なぜか私は言葉を呑んでしまった。





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