第15章 交流
アホ2人と一匹の鬼ごっこは、思ったよりも早く終止符が打たれた。
「うにゃあっ!!!」
「こんぶ⁉」
何かに躓いた私は思い切り地面に倒れ込んだ。
小枝や小石が私の顔に擦り傷や切り傷を作る。
手の指や膝などからも少量の血が流れてはいる。
どれだけ派手に転んだと言うのだ。
「いって~」
「高菜?こんぶ?」
「なんか踏んだわ。なんだ、これ……?」
足元にある私を転ばせた原因を手にする。
それは誰かの左腕と誰かのスマホ。
「うわあっ!!!」
思いっきり地面に叩きつけてしまった。
心臓があり得ないくらい爆発してんだけど。
え、なに。
ここで殺人事件でも起きたんか?
バラバラ殺人事件か?
なんで左腕だけ落ちてんの。
殺して埋めたのか?
この地面に埋まってんのか、被害者。
と一人で若干パニックになってしまったが、よく見れば切断されている箇所からコードやら機械の部品などが顔を覗かせてる。
ああ、この腕あのロボット野郎のか。
誰かと戦って捥げたのんだろうな。
「……なんだよ、ビビらせやがって。死んだかと思ったわ、私の心臓が」
「しゃけしゃけ」
「笑ってんじゃねえぞ。あとこのこと誰にも言うな、いいな」
こんな失態、誰かに知られたら確実に私のプライドがお釈迦様だ。