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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第15章 交流







狗巻棘の身体を押して、深く息を吸う。
焦っても仕方がなかった。
虎杖の事となるとどうしても視野が狭くなる。
それは一度アイツが死んでいるから生まれるものなんだろうけど、私の馬鹿。
虎杖のことを信じているなら、そんな無駄な思考は脱ぎ捨てろ。
虎杖を信頼しているなら、今やるべきことをやらなければ。

「ツナマヨ!」
「……お前、私のこと小さいガキだと思ってねえか?」
「ツナツナ~」
「おい、待てやコラッ!!!」

怪我をした子供に「泣かないで偉いね~」というような手つきと同じ手つきで、さっきから私の頭を撫で続ける狗巻棘。
確かに年下だけど、ガキ扱いされるほど離れてねえだろうが。
文句を言えば、ケラケラ笑って走り去る狗巻棘。
この感じ五条悟とそっくりすぎて腹立つ。

虎杖や禪院真希に隠れて目立ってはいないが、狗巻棘も身体能力が異常に高い。
草木が多い茂って足場の悪い地面だと言うのに、障害物など初めからないようなその足の速さに私は追いかけるだけで精一杯だ。
すぐに捕まえてやろうと思ったのに、なぜか二人して当初の目的を忘れ鬼ごっこをしている。
玉犬も私達を追いかけるために走っているのだが、その顔はどこか楽しそう。
式神が職務放棄したぞ、伏黒。





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